3Dプリンタ造形物のダイレクトキャストで試作納期短縮とコストダウン
おはようございます。
子供と公園のローラー滑り台をすべりすぎてお尻がイタイ系ライターのパクチー長瀬です。
さて、今日はロストワックス精密鋳造で試作品を短期間で、しかも低コストで作成する方法のご紹介。
その名も
ダイレクトキャスト
日本語でいうと「直接鋳造する」といった感じですね。
一体何が直接なんだというところですが、
ここで一度ロストワックスについておさらいしておきましょう。
ロストワックスという鋳造法は簡単にいうと
ワックス(蝋)で出来た原型をセラミックで覆い、
熱をかけてワックスを除去して出来た空洞に溶かした金属を流し込んで
金属部品を作る金属加工法です。
ワックスをロストするから「ロストワックス」というんですね。
このロストワックスですが、ワックスでなくても
最終的に燃えてなくなるもの
且つ
セラミックコーティング出来るもの
であればOKだったりします。
ワックスを使わずに原型を直接焼失させて鋳型を作る手法、
それが
ダイレクトキャスト
なのです。
例えば、3Dプリンタで出力した造形物をワックスの代わりに使用して鋳造すれば、
金型を使わずに金属製品を製作する事が可能となります。
これはFDM方式(熱溶解積層方式)の3Dプリンタで造形した恐竜のあたま。
(大体15cmくらい)
こちらをダイレクトキャストすると・・・
このとおり。
そっくりそのまま金属化♪
今回はアルミで鋳造してみました。
FDM方式の造形物は積層痕と呼ばれる横筋が沢山あります。
ロストワックス精密鋳造は転写性もいいので、良くも悪くもその積層痕までバッチリ転写しています。
なので、樹脂の段階で磨きをかけておくか、金属化した後磨くかという加工作業を加えるとより完成度の高い試作品を作る事が可能となります。
こちらは鋳造後にピカピカに磨いたバージョン。(下あごは別パーツ)
金属は黄銅です。
このように金型を作らなくても造形物を直接使用するため、
・金型作成費用がかからない
・短納期対応可能
といったメリットがあります。
ダイレクトキャストは以下のようなシーンでご利用されています。
・形状が数パターンあり、実際の素材でテストしてみたい場合
・必要数が数個なので金型をつくるとコスト高になってしまう場合
・全加工で製作すると高額なので一部のみ加工で対応
・強度テストをしてOKが出てからから金型の作成をしたい
などなど。
シーンによっては最初から金型を製作したほうが結果的に良いという事例ももちろんありますので、お客様のご要望にあわせたご提案をさせて頂きます!!
こちらのダイレクトキャストですが、いくつか注意点もあります。
1.寸法について
3Dプリンタ造形品の精度に左右されますので、いわゆる工業製品等で求められる寸法精度は出ません。対策としては後加工で寸法を出すといった対応が必要となります。
2.面粗度について
こちらも3Dプリンタ造形品の精度に左右されますので金型で製作したワックスと同等というわけには行きません。
3.材料について
ダイレクトキャストする3Dプリント造形原型はなんでも良いわけではありません。燃えカスや燃焼時の膨張等でうまくいかない材質もあります。
もっと詳しく知りたいという方は下記までお問合せください!!
【 お問い合わせはこちら 】
広島支店 : tel: 084-955-7888 / fax: 084-955-7666
横浜支店 : tel: 045-323-6202 / fax: 045-323-6203
立川支店 : tel: 042-512-5862 / fax: 042-512-5863
北関東支店: tel: 04-7178-6120 / fax: 04-7178-6121
大阪支店 : tel: 06-6396-1517 / fax: 06-6396-1518
名古屋支店: tel: 052-745-2880 / fax: 052-745-2881
キャステムの熱い技術情報満載!!
↓↓↓
キャステムのホームページはこちら
↓↓↓
キャステムが運営するカフェはこちら
↓↓↓
Follow me!
投稿者プロフィール
最新の投稿
- お知らせ2018.04.11第三回 名古屋 機械要素技術展 に出展。
- お知らせ2018.04.09キャステムの自由すぎるものづくり文化とは!?
- お知らせ2018.04.032018年度入社式を宮古島で行いました
- お知らせ2018.04.02新年度はじまりました